ホテルニューグランド、パン製造内製化へ自社工場

2018.04.12(木)LOGISTICS TODAY

ホテルニューグランドは12日、パン製造の自社工場を新設し、レストランや宴会などで提供しているパンの仕入れの大部分を内製化すると発表した。自社消費とホテル内店舗などでの販売を想定している。工場は横浜市中区山下町の分譲マンション「パークコート山下公園」(54.1平方メートル)の一室に設ける。工場名は「ホテルニューグランドベーカリー工房」(正式名称未定)で、1億1200万円をかけて2019年4月から製造を開始する。



今年3月、筆者は横浜赤レンガ倉庫で開催された「パンのフェス2018」を訪れた。ホテルニューグランドのおひざ元だ。2年前の春に初開催して以降4度目の実施となり、10万人を超えるパン好きが足を運んだ。地元・神奈川の人気店から遠方の名店まで、全国のパン販売店が集結するのだが、人気店の商品は販売開始後すぐに完売してしまう。したがって、お目当てのパンを買い求めるには、開場時刻を意識して訪ねる必要がある。ただ、そのためには「販売店エリア」に一般客が無料で入場する前に「先行入場」せねばならないシステムが立ちはだかる。ちなみに「先行入場」には一人400円必要とあった。


まさか入場料を出してまで購入する熱心なファンはそういないだろうと高を括っていたが、なかなかどうしての盛況だった。調べると、ここ数年日本は空前のパンブームに沸いているという。SNSでパンマニアが投稿した情報が飛び交い、雑誌ではパン特集がさかんで、書籍の発行も相次いでいるという。


外注していたものを内製化する場合、外注費は削減できるものの、設備費や人件費への投資が必要だ。外部のスキルが高い専門家へ依頼し続ければ安心感はある。しかしながら、それを上回るメリットがあっての経営判断が当該ホテルにあったと捉える。


これほどのパンブームである。パンの位置づけをホテルとして「主力級」に捉え、品質管理を含めて責任をもって販売する意識の表れではないだろうか。このことによって、その位置づけの重要性に対する共通認識が組織内に展開もできる。人材確保に対する課題は容易に想像できるものの、一方で自分の仕事がお客様の喜びにつながることがダイレクトに感じられる施策として、インソーシングは有効に機能するだろう。

サービス連合情報総研

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