銀行店舗 平日休みOK。金融庁、今夏にも規制緩和

2018.5.10(木)日本経済新聞

金融庁は今夏にも銀行の平日休みを認める。企業間の決済に使う当座預金業務をしている店舗は休日を土日や祝日、年末年始のみとしてきたが、この規制を緩和。過疎地で隔日営業するなど地域の実情に合わせた柔軟な営業が可能になる。人口減で店舗採算が厳しさを増すなか、各行は店舗運営を続ける道を探る。


金融庁はこれまでも銀行の店舗運営の規制を緩和してきた。2016年夏には「午前9時から午後3時」としていた営業時間の規制を変えた。これを受けて、完全予約制や「昼休み」を導入する動きが広がっている。


(中略)りそな銀行が上野マルイに3月開いた小型店は、1時間単位で完全予約制を敷く。女性行員(40)は「通常の支店より一人一人とじっくり向き合える」。りそなはこうした小型店を、現状の約20店から19年度までに45店に増やす。




 
 先日ビジネスパートナーの大学教授を訪ねた折、家族で外食された際のエピソードを伺った。頻繁に通う回転寿司店の受付に最近配置された「ヒト型ロボット」がどうにも気に入らないと仰る。

 設定されたセリフや体の動きなどが「上から目線」に感じられ、客を「対象」としか見ていないのが腹立たしいとのこと。筆者はこのロボットに「接した」機会がこれまでに一度もなく、果たして「上から目線」を感じる人がどの程度存在しているのかを調べてみると、「余裕が無い人間」と自己分析する人たちの怒りの声は少なくない。

 「情報量が少ないのに知ったかぶりをしている」、「『人間関係』が無い『相手』からの毒舌やイジりは興ざめする」。

 店を訪れた客が、最初に接する「店員」から蔑まれたような印象を抱く限り、恐らく再訪する可能性は乏しい。教授は、月に一度の「○○寿司」での家族の楽しみは、もう無くなるのだろうとつぶやいていた。



 昨今、AIに関する議論が花盛りになっている。それは、AIがかつて我々の経済社会を一変させてきた蒸気機関や電力に匹敵するような、汎用技術になると誰しもが予感しているからに他ならない。

 そうしたなか、店舗運営の効率化の名のもとに、「AIによる接客」といった構想に関わる報道が旅行産業においても今春聞かれた。導入する規模や活用方は不明だが、旅行会社の店頭で、客を「対象」と見る接客が実現されるのかと考えると恐ろしい。

 多々溢れる情報に対するリテラシーが優れた消費者はオンラインでツアーを組み立てればよいが、お店に赴く人はトラベルエキスパートによるコンサルティングに依存している。「タビマエ」から「タビアト」に至るまで、またお客様に寄り添いライフシーンに対応した感動を提供し続けるためには、「対象」として接するのではなくお客様と「共有」する感情が不可欠だ。今般の銀行店舗の取り組みは、旅行会社の「余裕がない」店舗運営に参考となる話題と捉える。

 業界大手が「感動を提供するため、お客様に近しい存在であり続ける」とブランディングしているが、「数字」を追求するが故に、またこれまでのやり方に固執したり古い成功体験に縛られ続けたりすることで、お客様と「真に」向き合えられなければ、人にとてもよく似たペッパーくんがたくさんいる空間と誤認される日も遠くない。

サービス連合情報総研

一般社団法人サービス連合情報総研のホームページです。 この組織は、旅行・宿泊・国際航空貨物で働く仲間でつくったシンクタンクです。 2018年3月本格稼働。業界で働いているからこそ、の視座で情報発信します。